中国の南京にある、「建築のテーマパーク」と呼ばれている美しいプロジェクトをご紹介!
建築業界で最も権威があるとされ、「建築のノーベル賞」ともいわれるプリツカー賞を受賞された磯崎新さん、中国人初のプリツカー賞受賞の王澍さんの作品も見ることができます。
公園、ホテル、リゾートのエリアがあり、アートがこれらの建築をつなぐコアとなっており、建築好きには堪らない魅力溢れる素敵な空間となっています。
「四方当代美術館」とは
アメリカの建築家、スティーヴン・ホールさん設計の「四方当代美術館」の建物をメインのシンボルにしてますが、広大な敷地には数多くの建築があり、それらを見て周るという世界でも類を見ないようなスケールの施設です。
チケットを購入。60元。
解放時間、10時から17時半です。
曜日によっては休みもあるので、
事前に確認しましょう。
四方当代美术馆のエントランス。
「MARKING ARCHITECTURE」が開催されていました。時期によって様々な展示が行われています。
落ち着いた雰囲気で、リラックスしながら展示を見ることができます。
こちらは謎の空間。色味などは変更していません。この写真のままの奇抜なデザイン。
面白い写真が撮れるのでおすすめです。
こちらがスティーヴン・ホール設計の美術館全体像。
夜は光に包まれる。
「南京四方現代芸術湖区」プロジェクト
広大な敷地の中に、様々な建築物が並ぶ。
全て見るには1日かかるほど。
なぜこのような施設ができたのか?
気になったので調べてみました。
美術館は最初、南京市内にありましたが、2000年頃に建築家の磯崎新から「建築群のプロジェクトをしないか」という提案があった。
当時、同館館長の方は、ちょうど政府から土地を与えられていたので、国内外から12名ずつ建築家を招聘し、「南京四方現代芸術湖区」プロジェクトの建設に着手し始めました。
日本人建築家の磯崎新
磯崎新さんとは、2019年に建築業界で最も権威があるとされ、「建築のノーベル賞」ともいわれるプリツカー賞に選ばれた、日本建築界の大重鎮の方です。
プリツカー賞は「建築の歴史と理論に関する深い知識を持ち、前衛性を取り入れている。ありのままをただ再現することは決してない」と述べ、常に進化し続けている磯崎さんの建築は、既存の枠組みにとらわれていないと評価しています。
2003年にこのプロジェクトを開始したとき、土地を24に分割し、まずは12人の中国人建築家を南京に集めました。各土地の機能を簡単に分析して建築家に渡したんです。彼らはその分析結果をもとに、土地を見学し、約1年半後には私たちにすべての企画を送ってきました。これらの企画について数回の協議を重ね、2006年にはすべての企画が承認されました。ここから建築がスタートしたのです。湖区全体には公園、ホテル、リゾートなどがあり、アートはこれらの建築をつなぐコアとなります。美術館は毎年3、4回の展覧会を行っており、デイビット・アジャイとマンシーリャ+トゥニョンがデザインした2つの建物はアーティスト・イン・レジデンスの場として使用しています。また、屋外には不定期で作品を追加しています。
様々な建築家がそれぞれ「個人的」に設計を行なっている為、全体に組織的な統一感などはありません。
しかし、これがこの空間の魅力です。
散策してきたので、ご紹介いたします。
磯崎新さん設計「コンファレンス・センター」
美しい。京都の庭園を連想しました。
ここから眺める美術館。好きです。
光と影が印象的。ポートレート撮影がしたくなる素敵な空間でした。
王澍さん設計「三合宅」
中国人初のプリツカー賞受賞の王澍(ワンシュー)さんの作品。三合宅という作品名です。
SAN-HE RESIDENCE
ARCHITECT: Wang Shu / China
屋根の曲線と扉、真ん中の木が絶妙なバランスでした。
中庭?も素敵。扉が映えますね。
こんな素敵な所に住んでみたいです。
他にも建築物がたくさん
歩いて全部見ようと思うと、1日掛かりそうです。そのくらい広くて多いです。
今回は印象的なものをピックアップしました。
POND LILY
ARCHITECT: Mathias Klotz / Chile
屋上に上がると睡蓮の池があり、歩くことができます。
遠くから、美術館を眺めて。
静かな湖。爽やかな風が心地よい。
春の香り。温かい。
WATERSIDE PAVILION
ARCHITECT: Alberto Kalach / Mexico
湖の周りには、他にも様々な建物があります。
今回ご紹介した以外にも多くの建物があります。工事中・建設中の建物もあります。
まとめ
こちらの公園、基本的に建物内に入ることはできませんが、建物には様々な通路などがあり、歩き回って写真を撮ることができます。
インスタ映え、モデル撮影を目的で訪れる方も多いみたいです。カメラマンの方も必見です。
様々な角度からのんびり建築物を眺めながら、散歩も良いですね。ゆっくりとした時間が流れていました。
南京観光に訪れる際のおすすめスポットです!
四方当代美术馆 (Sifang Art Museum )アクセス